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寝室環境の整え方:温度・湿度・光・音

寝室環境の整え方:温度・湿度・光・音
寝つきを助ける近道は、寝室の“環境”を整えることです。
本稿では温度・湿度・光・音を中心に、今日からできる実践手順をまとめました。
※ 症状が3週間以上続く/日中の強い眠気やいびき・呼吸の中断などがある場合は
🔎 医療機関に相談すべきサインをご確認のうえ受診をご検討ください。
全体方針(3つの基本)
- 見える化:寝室に温湿度計を設置し、数値で把握。
- 小さく調整:温度は±1℃、湿度は±5%単位で微調整。
- 就寝60分前から準備:照明・デバイス・騒音源を早めに切り替える。
どこから直す?(優先度マップ)
項目 | 体感改善 | 実行の容易さ | まずやること |
---|---|---|---|
温度 | ★★★★★ | ★★★★☆ | 弱め連続運転+サーキュレーターで均一化 |
光 | ★★★★☆ | ★★★★★ | 就寝60分前に暖色・間接照明へ/画面OFF |
湿度 | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | 40–60%を中心に加湿/除湿を切替 |
音 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | すきまテープ+一定の環境音で突発音を目立たせない |
空気質 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | 起床後2–5分換気/フィルター掃除 |
寝具 | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | 枕高さの微調整/通気性の良い寝間着 |
温度:18–22℃を目安に
入眠しやすい室温の目安は18–22℃。体格・寝具で体感が異なるため、範囲内で試しながら調整します。
- エアコンは弱めの連続運転で温度を安定(ON/OFFの繰り返しは寝苦しさの原因)。
- サーキュレーターで空気循環し、部屋全体の体感を均一に。
- 手足の冷えは寝具・寝間着で局所対応(設定温度を大きく上げない)。

湿度:40–60%をキープ
乾燥は喉の不快や中途覚醒、過湿はカビ/ダニの増加に。40–60%を中心に季節ごとに調整しましょう。
- 冬は加湿器+洗濯物の室内干しも活用。過湿になりすぎないよう注意。
- 夏/梅雨は除湿運転や除湿機で対処。
- 起床後は換気して結露・におい・CO₂をリセット。

光:夜は暗め・暖色・間接光/朝は自然光
夜の強い光は体内時計を後ろに押します。就寝60分前から照明を落とし、色温度は暖色へ。
- 天井直下の強い白色光は避け、間接照明をメインに。
- スマホ/PCはナイトシフト+輝度最低、可能なら60分前オフ。
- 遮光カーテンやアイマスクで外光カット。朝は自然光で起床を後押し。

音:遮音+一定の環境音
突発音は覚醒の原因。基本は静けさの確保、必要に応じて一定の環境音(ホワイトノイズ等)を。
- 窓やドアのすき間にすきまテープで遮音補強。
- 家電の動作音やLED点滅は就寝前に停止・遮光。
- 耳栓やファンの風音などで突発音を目立たせない工夫。

換気と空気質(CO₂/におい/花粉・ほこり)
- 起床後に2–5分換気して、CO₂・湿気・においをリセット。
- 花粉・ほこりが気になる季節は空気清浄機やフィルター掃除を定期的に。
- アロマ等は弱めに(強刺激は避ける)。
CO₂と体感の目安
CO₂濃度 | 目安 | 対策 |
---|---|---|
〜800ppm | 良好 | 現状維持 |
800–1200ppm | 集中低下・だるさが出やすい | 2–5分換気/ドア開放で通気 |
1200–2000ppm | 眠気が強まりやすい | 換気強化/人数・布団の湿気対策 |
2000ppm〜 | 不快・頭重感 | しっかり換気+翌朝の空気入替を習慣化 |
※ センサー精度や設置場所で数値は変動します。目安として活用してください。
寝具・寝間着の見直し
- 枕:仰向けで首の自然なカーブが保てる高さ。横向きは鼻ラインがほぼ水平。
- マットレス:体圧分散と通気性のバランス。沈み込みすぎ/反発強すぎは違和感に。
- 寝間着:吸湿・通気が良く、締め付けが少ない素材。
- 清潔:シーツは週1回、枕カバーはこまめに交換。ダニ対策カバーも検討。

タイプ別の対処法
暑がりタイプ
- 通気重視の寝具・寝間着
- サーキュレーターで足元へ送風
- 温度は下げすぎず「弱連続」
寒がりタイプ
- 就寝前に布団を温める
- 局所保温(首・肩・腰)で設定温度は上げすぎない
鼻炎・花粉タイプ
- 起床後の換気+就寝前のフィルター確認
- 枕/寝具のダニ対策カバー検討
騒音が気になる
- すきまテープ+ドア下ドラフト止め
- 一定の環境音でマスキング
季節別の整え方(夏/冬/梅雨)
夏
- エアコンは弱連続+サーキュレーターで循環。
- 接触冷感より汗抜け(通気)を重視。
冬
- 就寝前に寝具を温める(湯たんぽ等)。暖房は弱めで継続。
- 乾燥しすぎに注意しながら加湿。
梅雨・湿潤期
- 除湿運転で湿度コントロール。寝具はこまめに乾燥。
- 起床後の換気を習慣化。

運用:測定→調整→記録のミニサイクル
- 測定:温湿度計を寝室に設置(枕元から少し離す)。
- 調整:温度±1℃、湿度±5%の小さなステップで。
- 記録:翌朝の眠気・中途覚醒の有無を簡単にメモ。

7日間のミニ実験プラン
- Day1–2:温度を基準値(20℃想定)に固定
- Day3:温度+1℃ → 入眠所要分・夜間覚醒をメモ
- Day4:温度−1℃ → 同様に記録
- Day5:湿度を+5%/−5%で比較
- Day6:就寝60分前の照明レベルをさらに落とす
- Day7:最良の組合せで再テスト
評価指標:①入眠までの体感時間 ②中途覚醒回数 ③翌朝の眠気。○/△/×でOK。
よくある質問
- 就寝時の最適な温度・湿度は?
- 目安は18–22℃・40–60%です。体格や寝具で体感が変わるため、範囲内で微調整しましょう。
- エアコンはつけっぱなしでも大丈夫?
- 弱めの連続運転のほうが温度変動が少なく、快適に眠れるケースが多いです。風が直接当たらないように調整してください。
- 照明はどのくらい暗くすれば良い?
- 就寝60分前から明るさを落とし、暖色・間接照明へ。画面はできればオフに。
- 外の騒音が気になる場合の対策は?
- すきまテープ等で遮音し、必要に応じて一定の環境音(ホワイトノイズ)を活用すると突発音が目立ちにくくなります。
- 寝具を買い替える前にできることは?
- 枕の高さ調整、シーツ素材の見直し、寝間着の通気性改善、ベッド周りの整理などの低コストの改善から始めるのがおすすめです。