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産後メンタルケアの工夫

産後メンタルケアの工夫
出産後はホルモン変動・睡眠不足・環境の変化が重なり、
不安・涙もろさ・イライラなど心のゆらぎが起こりやすくなります。
本稿では、今日からできるその場しのぎの対処から、
考え方の整え方・睡眠と体調の土台づくり・周囲への頼り方、
そして受診の目安までをやさしくまとめました。
※ 自分を傷つけたい衝動がある/育児を放棄したい気持ちが続く等は、できるだけ早く医療機関に相談してください。
記事:🔎 医療機関に相談すべきサイン
なぜ心が不安定になる?(産後のからだ)
産後はエストロゲン・プロゲステロンが急低下し、セロトニン・GABAなどの働きにも影響します。
さらに睡眠不足・授乳による生活リズムの乱れ、環境変化のストレスが重なります。
- 涙もろい/不安・焦り/感情の起伏が大きい
- 眠れない or 眠っても疲れが取れない
- 自己否定感・「うまくできない」思い込み
今すぐ効く! その場の対処ワザ
- 4–6呼吸法: 4秒吸って6秒吐く×5セット。肩を下げ、吐く長さを意識。
- グラウンディング:「見える5つ/触れる4つ/聞こえる3つ…」を数えて注意を“今ここ”へ。
- ミニ休憩: 2分でOK。温かい飲み物・首肩ストレッチ・窓辺で深呼吸。
- メモで外出し: 頭の中の不安を箇条書き→「今できる1つ」に丸。
完璧を目指さず“60点で合格”の姿勢が回復を早めます。

気持ちが軽くなる思考の整え方
気持ちや心がネガティブに傾きやすい時は、事実/解釈/別案の3分割で考えを整理します。
ありがちな思考のクセ
- 極端化:「全部ダメ」「私は母親失格」
- 先読み不安:「この先ずっと眠れない」
- 他者比較:「あの人は完璧」
置き換え例
- 「今日は休めた。明日もう1%良くなればOK」
- 「今は波の強い時期。ヘルプを使えば乗り切れる」
- 「助けを求めるのはスキル。弱さではない」
手帳に「事実|解釈|別案」の枠をつくり、1行だけでも書き出すと客観視しやすくなります。
ネガティブな思考に入らず、今はこんなだけど ここは良かった、これから良くなる、少しでも楽しいことを考えるなどして 辛い中にも明かりを見出して それを広げてみましょう。

毎日の整え方(睡眠・食事・体を動かす)
生活しながら メンタルを整える方法をいくつか書いてみました。
頼り方のコツ(家族・行政・専門家)
産後はワンオペを避ける設計が大切です。
いくら いろんな方法を試したとしても 一人で耐え、実践するのは ネガティブに陥りやすいです。
何よりも 実家やパートナー の支援は強力なパワーになります。
頼み方は「いつ/どれくらい/何を」を具体的に。
- 家族へ:「平日19–21時に食器洗いと洗濯をお願い」など時間とタスクを明確化
- 行政サービス: 産後ケア・ヘルパー・一時預かり等を早めに情報収集
- 専門家: 助産師外来・保健師相談・心療内科/産後メンタル外来など
関連記事:産後を支える家族・社会資源の使い方

受診の目安
- 涙・不安・イライラが2週間以上続き日常に支障
- 眠れない/食べられない状態が続く
- 「消えたい」「自分や赤ちゃんに害を加えるかも」という思いが繰り返し浮かぶ
まずは産婦人科・助産外来・精神科/心療内科に相談を。受診までの間は安全確保を最優先に、
信頼できる人と一緒に過ごしましょう。
よくある質問
- 産後ブルーと産後うつは違いますか?
- 産後数日〜2週間ほどの一過性の気分の落ち込みは「産後ブルー」と呼ばれ自然に軽快することが多いです。2週間以上強い症状が続く場合は産後うつが疑われ、受診推奨です。
- 睡眠不足でつらい時の最優先は?
- まず安全確保と小刻みな休息(20分以内の仮眠)。夜の授乳は分担/ミルク併用も検討し、就寝前60分の“画面OFF+照明を落とす”を徹底。
- 薬やサプリは使ってもよい?
- 授乳中でも使用可能な薬はあります。自己判断は避けて必ず医師・薬剤師へ相談し、安全性と相互作用を確認してください。
- 夫や家族にどう伝えたらいいですか?
- 頼みごとは「いつ・どれくらい・何を」と具体的に伝えるのがコツです。
例:「平日の19〜21時に食器洗いをお願いしたい」など。
🔎 産後を支える家族・社会資源の使い方 も参考になります。
関連リンク
信頼性・運営情報
- 受診先の参考:
日本産科婦人科学会 /
日本小児科学会 /
日本ストレス学会(心療内科) - 行政資源:
厚生労働省|母子保健 /
各自治体の保健センター - 編集方針(出典・訂正ポリシー)
- 運営者情報
本記事は一般的な情報提供を目的としています。
授乳中や体調に不安がある場合は必ず医師・専門窓口へご相談ください。